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ベルフェイスでは、原則リモートワークの働き方を推奨していますが、課題の一つとして仕事と直接関係のないコミュニケーションをとれる機会が減ってしまったことが挙げられます。
そのような状況だからこそ、「オンライン飲み会」は接点作りにおいて重要視されるべきだと考えています。それぞれが何を考えているのかやどのような感情を抱いているのかを共有することは組織開発の観点からも大切です。
そこで今回は、PM(プロダクトマネージャー)のオンライン飲み会に潜入し、ざっくばらんにお話を伺いました。
※今回の登場人物
PM陣の入社理由
ー はじめに、PMの皆さんの入社背景と担当領域についてお伺いしたいです
Mizoguchiさん:
じゃあ、僕から話しますね。今は5社目なのですが、最初はエンジニアとして働き始めて、プロダクトマネージャーや開発組織のマネジメント、執行役員などをやってきました。
ベルフェイスに入社を決めた理由ですが、自分の市場価値を高めるために、今までよりも深いプロダクトマネジメント領域へのチャレンジができると考えたからです。
現在は、プロダクトディビジョンのゼネラルマネージャーとPMMチームのマネージャーを兼任しています。
Kajuさん:
私もエンジニアからキャリアをスタートして、前職ではプロダクトマネージャーとして働いていました。
前職では上場という一定の成果を出せたのですが、プロダクトマネージャーとして一番脂が乗っている状態の今だからこそ、世界で戦える自社プロダクトがある会社で「強くなってニューゲーム」をしたいと思って、ベルフェイスへのジョインを決めています。
担当は電話商談の先の世界観を管掌しており、直近だとレコログ機能の品質改善やセールスアナリティクスのダッシュボード化をはじめとした、機能の安定化に努めています。
Kaoshiさん:
僕の場合は、3つの理由から入社を決めました。
- ベルフェイスのビジョンに共感したこと
- 多方面から優秀なタレントが集まっていること
- 市場への価値提供と自身のさらなる成長が実現できること
現在は、「bellFace」のID/API基盤や外部SaaSとの連携周りを管掌しています。
Iwamotoさん:
ちなみに僕も理由は異なりますが、3つの理由でベルフェイスへのジョインを決めています。
- 今までとは違うフェーズや規模感であること
- 特定の事業ドメインの問題解決を目指していること
- 面白いプロダクトづくりができる土壌があるか
現在は、電話商談やWeb商談といった商談を支える中核部分を管掌するプロダクトラインのPMを担当しています。
また、データドリブンなプロダクト組織を目指して、データ分析基盤やBIといったデータ活用の土台作りも推進しています。
Nomotoさん:
僕の入社理由はこちらの記事が詳しいのですが、前職まではエンジニアとして働いており、そこから技術面だけでなくプロダクト全体の意思決定に携わりたいと考えていました。
そのチャンスがあったこともあり、ベルフェイスにジョインしています。
管掌領域としては、管理画面全般など大企業向けの機能開発を中心に行っています。最近だと、組織管理機能のリリースを推進しました!
入社前にカオスを想定しておくことは大事
ー 今回の飲み会は入社して数ヶ月の方が多いので、入社前後のギャップについても伺いたいです
Mizoguchiさん:
カオスさは想定していて、入ってみて改めて感じる部分もありました。
ただ、大きなギャップはなかったです。スタートアップは初めてですが、想定以上に優秀な方々が多いので、今は楽しく働けていますね。
Kajuさん:
私が一番直近の入社ですが、感じるのは組織として変革期の岐路に立っているなと感じます。
いわゆるベンチャーは2社目で、経験として色々あることはなんとなく感じてましたし、実際色々あります。
それでも火事場が好きな性格なので、適性には合ってると思いますし、楽しめています。
Iwamotoさん:
入社を決めた段階と実際に入社したタイミングで状況はたしかに変わっていましたね。笑
Zigorouさん:
変わっていたことは、ポジティブな内容? それともネガティブな内容?
Iwamotoさん:
どっちもあります。笑
良いギャップとして、Zigorouさんが立て続けに優秀な人を採用してくれていたのは本当にありがたかったです!
Kaoshiさん:
たしかにプロダクトマネージャーの層が薄いと感じてたので、かなり良いギャップでしたね。
各PM陣がそれぞれ別のバックグラウンドを持っているので、そこを吸収しながら自分の幅が広げられていると感じています。
ちなみに、カオスはあるだろうなと考えていたのでそこは想定通りです。
Nomotoさん:
僕は入社してから1年以上経ちましたが、直近半年でかなり良くなった感じています。
組織的な分断も改善されていますし、良い組織に変化しているなと。
Zigorouさん:
組織については、技術顧問時代から課題だと感じていたことを改善に向けて動いた半年でした。
早い段階でプロダクトグループも管掌して急ピッチで体制を整えられるように意識していたので、PMの皆さんからこのように感想をもらえるのは嬉しいですね。お酒が進みます。笑
また、CTO協会のアドベントカレンダーを見ても、各社で似たような動きをやっていたりするので、わりと王道をいけたのかなとも思います。
プロダクトビジョンを作ることで得られた”一体感”
ー 現在プロダクトグループとして注力していることは何でしょうか?
Yoshimotoさん:
大きく2つで、プロダクトロードマップとプロダクトビジョンの作成です。
前者に関しては、これまで運用していたロードマップは開発計画としての要素が強く、機能してるとは言えないものでした。
Zigorouさん:
思いつきで作ってしまった機能もありましたからね、、
加えて、ロードマップが謎のスプシで運用されていてメンテナンスが難しいという課題もありました。なので、ちゃんとツールを導入して、関係各所に適切に共有ができる方法に作り直しています。
また、プロダクトビジョンは、戦略的にやらないことを決めるという側面も含みます。
Yoshimotoさん:
たしかに。目指すところと市場が少しずつ乖離し始めていたことに危機感があり、正しい道を進むためにどのように今と未来をつなげていくかという思考からプロダクトビジョンの作成は始まっています。
実際に、ある時に「採用領域においても価値提供できる機能開発をしてはどうだろうか?」という話が出たのですが、それは目指すべき未来とは違うので、こういうのを抑制するためにも必要だなと。
Zigorouさん:
そういえば、先日改めてセールステック領域のカオスマップを見たのですが、かなり幅広くやっているなと反省しました。
ブレ幅が大きいので、ちょっとした憲法や緩やかな合意みたいなものを作ることで、戦略的にフォーカスしたプロダクト開発が進めていけるのかなと思います。
加えて、プロダクトビジョンを作成しながら、ある程度の段階まできたらコンセンサスをとる動きをするのが大事だなと実感しましたね。
今回だと、PM陣の皆さんとコンセンサスをとることを意識したのですが、実際に関わってみてどうでしたか?
Iwamotoさん:
もともと作成過程には参加すべきだと考えていたので、途中から関われて単純に良かったです。PMとして、プロダクトビジョンに無関心なのはいけないので。
また、それぞれが違うバックグラウンドを持っているので、個々人のプロダクト観を知れたのは自分の中の多様性にもつながるので嬉しかったですね。
あと、プロダクトビジョンの作成は沼にハマるものなのも分かりました。笑
Kajuさん:
ただ、その沼の中で議論を続けることで、それぞれの視座が合ったので、みんなで沼にハマって良かったです。
出来上がったプロダクトビジョンを落とされるだけだと、この感覚はなかったと思います。
Mizoguchiさん:
ウェイター型ではない皆さんなので、このメンバーで意見を出し合うことができたのは良かったと思います。
一緒に考えることに価値がありますし、ともに議論することで生まれる腹落ち感は、プロダクトビジョンを浸透させていくためにも必要な要素だと感じます。
届けるべき価値を合意して、適切なプロダクトマネジメントのサイクルを回す
ー 会社としてプロダクトカンパニーになることを目指していますが、皆さんは何が必要だと考えていますか?
Zigorouさん:
きちんと小さなプロセスを積み上げていくことが大事だと考えています。
考えられる選択肢を洗い出して、適切なものを選んでいく。このプロセスを回せるようになることが必要です。
自分たちはどのような価値を提供すべきであり、提供するのか。そして、この判断軸を誰しもがインストールされていて、人によって判断にブレがないようにしていくことが求められます。
Kaoshiさん:
この前提として、プロダクトを起点に価値が出せる状況を担保しなければいけません。
プロダクトが提供できる価値をちゃんとマネジメントする体制を構築する必要があり、これはベルフェイスに入社してから強く感じている部分ですね。
Iwamotoさん:
これはスタートアップあるあるですが、初期の「創業者のこうしたいという思い」に引っ張られて動く組織から、徐々に組織がスケールしていく過程で「組織としてこうしたい」という価値観が正しく浸透している状態に切り替えていくことが大事です。
もっと具体的にいえば、「組織としてこうしたい」という部分がプロダクトカンパニーにおいては「ユーザーに提供する価値基準」になるのかなと考えています。
そして、プロダクトに関わる人全員でその価値基準を満たすプロダクトをユーザーに届けるためには、ユーザーに対する価値基準を合意して、その基準をもってみんなで届けにいかなければなりません。
これが上手くできるようになったら、プロダクトカンパニーに近づいたと言えるかなと。
Nomotoさん:
Kaoshiさんの意見に近いですが、ちゃんと価値を計測して、プロダクトに対してフィードバックをすることで改善を回せるようになりたいですね。
直近だと、この計測が上手くできるようにIwamotoさんに動いてもらっていますが、ちゃんとKPIを立ててプロダクト開発を行うことを当たり前にしていくことが大事だと考えています。
ちゃんと仕組み化されたプロダクトマネジメントを推進することが求められているのかなと。
Yoshimotoさん:
個人的には、全部署がユーザー起点で考えられるようになることが必須だと考えています。
加えて、創業してから長い期間を営業ありきでやってきたのですが、そうではなくてビジネスサイドとプロダクトサイドそれぞれに対するリスペクトを忘れないようにしたいですね。
ちなみに、私自身はビジネスサイド、プロダクトサイドと分けること自体あまり好きではありません。
もちろん、組織構造上としては分ける必要はあるのですが、分けるからこそ分断に繋がってしまいます。
あくまで向くべきはユーザーやユーザーが抱えている課題なので、それができる組織になっていくことが重要だと考えています。
プロダクト開発に求められる”当事者意識”
ー 今のプロダクトグループにはどんな人が合うかを聞いてみたいです
Zigorouさん:
「なすべきことをなす」ってのが一番大事です。
そのために必要なことは全てやる、みたいなスタンスの人と働きたいなと感じます。
Kaoshiさん:
ありふれた言葉ですが、当事者意識は大事だと思います。
歩みを止めない、できることをちゃんとやる、物事を停滞させない。そういうスタンスがある人が合うと感じます。
逆に、評論家タイプの人は今のプロダクトグループとは合わないかな。
Mizoguchiさん:
確実に評論家タイプは今の組織には合わないですね。
例えば、当事者意識を持たずにただ不満だけを並べるなど発想が他責になる人は、バリューを出せないと思います。
Kajuさん:
個人的には、評論もできて動ける人が理想だと感じます。全部を感覚で進めるのも怖いので。
あとは、自分の関わるプロダクトを好きになれるかどうかも大事だと思います。関わるプロダクトに愛がないと情熱は注げないですしね。
もっと欲を言えば、遊び心を持って、もっと面白く仕事をしたいって人と働きたいです。
Zigorouさん:
遊び心はいいよね。常に「面白いことは何か?」って考えられる人は魅力的です。
すぐには難しいですが、エイプリルフール対応とか1日限定機能とか、最近はインターネットであまり遊べなくなってきたけどやりたいよね。
ー ちなみにベルフェイスの組織における特徴はありますか?
Zigorouさん:
ベルフェイスは変な人多くて、偶発的なイベントが多いので、そういう部分は一つ面白いなと思います。まあ、ありすぎなんですけど。笑
Iwamotoさん:
たしかに、エンカウント率はかなり高いですね。笑
Zigorouさん:
そういう意味だと、スタートアップみたいなノリが好きな人はいいですね。早いことは美徳ですし、意外とノリが大事だったりもするので。
Kajuさん:
あと、全社会などでの賑やかしスレの文化が好きですね。野球中継の副音声みたいで楽しいですし。
こういうノリを怒られる会社とかもあるので、これは継続していきたいなと。
Mizoguchiさん:
こういう側面は、心理的安全性が高いなと入社してから感じます。
他だと誠実な人が多いと思います。
Zigorouさん:
7Valuesにもあるけど「Be honest」はいいよね。
トップダウンな部分もあったりしたけど、なんだかんだ中島さんも話を聞いてくれるし。まあ、時間はかかるんですけど。笑
ー 皆さん、飲み会中に時間をいただき、ありがとうございました!