ベルフェイスでは、以前公開したCTO/CPOの技術・プロダクト戦略インタビュー内で語られていたように「リアルタイムコミュニケーション」「インストールレス/ブラウザ拡張」「QCD」の3点に注力しています。
今回はその中でも特に、品質管理を含めたQCDの向上に取り組んでいるQAチームのメンバーに、現状やこれから挑戦したいことなどをざっくばらんに語り合ってもらいました。
チームとしての方向性やメンバーそれぞれの考えにも触れていますので、是非ご覧ください!
▼今回の登場人物
少ないリソースで品質を保つためにSETを推進する
ーはじめに、QAチームの皆さんが挑戦したいことを教えてください
Katoさん:
じゃあまず私から。直近はテスト自動化を進めていきたいと考えていますね。リソースは有限だし、品質の担保は確実にしたいので、進みはあまり早くないですが、少しずつ着手しているという状態です。
ここを一気に推進できると、QAチームだけでなく、ベルフェイスの開発組織全体の効率化ができるので確実に実現したいです。
Sugiyamaさん:
自動化は進めたいですよね。ちなみに、どのあたりの進みが遅いと感じますか?例えば、Autifyを使ったテストの自動化は8割くらい進んでいますよね。
Nakazawaさん:
おそらく計画の進捗が遅いというより、SETの専属人員を配置できていなかったりといった、社内工数を振り切れていない点が、進みの遅さを感じる部分なんじゃないですかね。
Katoさん:
そうですね。例を挙げると、業務委託の方に自動化対応を進めていただいていますが、契約上Autifyの機能単体部分しか見れていないので、プロダクトや機能開発全体を把握した上で、主体的に自動化を進めることが難しい状態なんですよね。
なので、どこかの機能が変わったら「この部分を見直さなければならない、すぐやろう!」といった動き方を主体的にできるようにしたいですよね!
Sugiyamaさん:
なるほど。そうすると全体を俯瞰してみる人が必要といったイメージですよね。
全体としてどこまで自動テストが進んでいて、それがAutifyでどれくらい進められていて、各プロジェクトはこれくらい進んでいて・・・といった把握をした上で、自動化の戦略設計から実行をできる専任人材がいると良いですね。
Katoさん:
そうですね!あとはCI/CDも進めていますが、デプロイタイミングなど構成が違うといった問題もあるので、今後解決していきたいなと考えています。
価値のデリバリーを担保するためにも、テスト文化の啓蒙を
ー自動化以外にも挑戦していることはありますか?
Nakanoさん:
進行形ではありますが、テストプロセスの明示化をしたいですね。各プロダクトラインによってテストプロセスが異なってしまっているので、QAチームとして統一したものをエンジニアの皆さんに提示できればと思っています。
Nakazawaさん:
ですね。QAチーム内での明示化はできているので、これを各プロダクトラインに浸透、定着させていきたいですよね。
Nakanoさん:
テストプロセスの認識が合えば、開発側からQAチームへの依頼も明確にできますし、開発自体もスムーズになりますからね。
Ichikawaさん:
ここは私も思っていてテストプロセスの浸透、ひいては品質管理に関する意識の向上だったりテスト文化の啓蒙を進めていきたいですよね。開発全体が品質管理について意識を持つことで、各エンジニアの皆さんとより活発な意見交換もできると思っています。
Nakazawaさん:
QAの業務って、「なんでその業務をしているのか」という前提を理解されていないことも多いですもんね。開発現場側とのギャップを無くしていけるとより良いなと。
ーマネージャーとしてNakazawaさんがやりたいことはありますか?
Nakazawaさん:
QAって、プロダクトや開発の品質担保を全般的にやるポジションだと個人的に思っていて、細かい定義は会社によっても若干変わると思います。
今のベルフェイスは新機能開発プロジェクトが並列で走っていて、様々なクライアントのご要望があり、プロダクトのリリースサイクルが早くなっているフェーズです。
その中でベルフェイスのQAチームとして求められているのは、スピードと品質を天秤にかけて最善の選択をしていくことだと思うんですよね。
この「最善の選択」をより鮮明にして、テスト計画やテストプロセスに落とし込めるようにしていきたいと思っています。
あと、せっかくなのでSugiyamaさんのやりたいことも聞きたいっす。笑
Sugiyamaさん:
自分としては現在の品質を担保しつつ、デリバリーの向上を図りたいです。具体的に言うと、現在の2週間に1度のリリース頻度を週に1回のリリースまでもっていきたいです。
人の手によるリグレッションテストに依存していると、どうしてもデリバリー期間が一定になりません。そこを Kato さんが言ってくれたようにテストの自動化を推進することで、品質の均一化と期間短縮を狙っていきたいですね。
また、Nakanoさん、Ichikawaさんが言ってくれたテスト文化、テストプロセスを浸透させることで、検証作業を開発の前工程から入れ、後戻りの無い開発プロセスを整えたいです。
まとめると、最小限のリソースで、安心安全のリリース体制に変えていきたいですね!
開発全体を巻き込んだ課題解決
ーQAチームとしての課題があれば教えてください
Ichikawaさん:
属人化が進んでいることは一つ課題かもしれません。
例えば、私はSalesforce連携開発の品質管理を担当していますが、他のチームメンバーはその開発知識を持っていない状態なんですよね。
ナレッジを残し、知識を横展開できる体制にする必要があると思います。
Nakazawaさん:
どうしても現状の組織だと属人化を避けられない部分はありますよね。
Ichikawaさんの言う通り、ナレッジ共有ができる体制にはしていきたいです。一方で見方を変えると、属人化を進めることで現在の開発スピードを担保しているという側面もあると思っています。
なので、先程話したスピードと品質を天秤にかけて判断していく必要がありますね。
Katoさん:
僕自身もSalesforce連携やレコログといった開発の専門知識が無いので、他の方が担当されている分野は分からない点が多いですね。このあたりはドキュメントと合わせて、週次の情報共有会などで専門知識の共有を進められると良いですね。
ーなるほど。開発組織全体に対して感じる課題はありますか?
Nakanoさん:
これはプロダクトラインにもよりますが、QA観点で見ると開発段階から検知することで防げる不具合はまだまだあるなと感じています。
QAチームや業務委託先のリソースが不具合対応に割かれてしまうので、開発側と協力しながら上流工程から検知できる仕組みを構築していきたいですね!
Nakazawaさん:
良い意見ありがとうございます!
QAチームから、テスト完了報告を用いたテスト分析結果のフィードバックを開発側に行うことで、数値をもとに認識付けしつつ、開発側と上流工程で不具合を潰せる施策を検討していく必要がありますね。
とはいえ、QAチームはまだまだ立ち上げフェーズなので、これからの改善点が多いことはある意味で良いことですね。笑
Sugiyamaさん:
現状をポジティブに捉えてやれることをやっていきたいですね!
あとは個人的には環境面を整える必要があると思っています。ベルフェイスは一般的な開発、ステージング、本番という環境じゃないんですよね。プラスしてフィーチャー環境なども無いので。
環境が整ってくると、QA1人に1環境などを用意したりフィーチャー環境でのテストができるので、開発組織全体で取り組んでいきたいです。
現在SREチームにてECS化を推進してくれているので、2022年4月以降には少し形になるのではないかと考えています。
ベルフェイスのQAとして必要な要素
ーベルフェイスのQAメンバーは、どんなことを求められていると思いますか?
Sugiyamaさん:
QAメンバーに限らずの話になってしまいますが、ベルフェイスは環境や仕組みをこれから整えていくフェーズなので、そのわちゃわちゃ感を楽しめることは求められると思いますね。
Nakanoさん:
そうですね。その上で改善、是正したいと思う部分を自ら見つけて、どんどん変えていくことが必要だなと感じますね。
「どれどれ、どんな課題があるの?」みたいなイメージです。笑
Nakazawaさん:
そのマインドは超重要ですね。あとはスキルとして自動化を進める上でテストツールの選定からできることが必要かなと思います。
今はホワイトボックステストを実施できていないですが、開発側と技術的な会話をした上で適切なテストツールを選定したり、手法を確定させたりといったことができると良いなと思います。
Katoさん:
QAだけでなくエンジニアとしての開発経験を持ってると良いですよね。もちろん、そういった方は多くはないと思いますが。
Ichikawaさん:
あとは社内外でステークホルダーの数が多いので、コミュニケーション能力は求められますよね。
それぞれのメンバーが1つ以上プロダクトラインを担当しているので、エンジニアやプロダクトマネージャー、手伝っていただいている業務委託の方としっかり方向性を合わせる必要があると思います。
ー最後に、ベルフェイスのQAチームとしてのポリシーを教えてください
Nakazawaさん:
開発の上流工程から入り込んでいくだけでなく、QAとして「どういった価値を発揮できるのか?プロダクトに対してどんな貢献ができるのか?」を常に考えるQAチームでありたいですね。
受け身ではなく攻めのQAチームとして、開発組織全体に良い影響を与えられるように、今後も各々の自己研鑽および採用を強化していきます。
今日は色々とお話しましたが、テスト自動化に強みを持つ方やエンジニア経験を持つQAの方などにとって、面白いチャレンジができる環境があるので、気になる方がいらっしゃれば私でもチームメンバーでも、是非カジュアルにお話させていただきたいと思っています!
ーQAチームの皆さん、本日はありがとうございました!