2022.10.12

スタートアップ企業における「ゼロからのバックオフィス構築物語」

 はじめまして、ベルフェイス株式会社 取締役CFOの土井裕介と申します。

 現在、コーポレートグループ(所謂、管理本部です)の本部長を兼任しており、2019年4月にベルフェイスにジョインして以来、早くも3年半が経過しつつあります。

 私がジョインしたタイミングでは、管理部門に該当するものはなく、主に総務として従事いただいていた方が一名のみでした。

 そんな中で、ジョインする直前に代表から言われた一言目が、「座席が足りないからどうにかしてください!」という言葉だったことに加え、さらにはランウェイが残り片手で数えるくらいしか無いという状態の中で、私のベルフェイス人生は始まっています。

 そこから、財務及びIR活動を行いながら、「総務」「経理」「労務」「CIT(情シス)」「法務」「セキュリティ」「内部監査/J―SOX」「知財」「政策(ロビイング活動)」を順次立ち上げていき、現在のベルフェイス株式会社のコーポレートグループが出来上がりました。

 

3年半で”上場企業”にも劣らない組織体制に

 正直、ある程度の大手企業であっても、知財や政策までを行っている企業はあまりないと思いますし、数ある企業のバックオフィスを見てきましたが、しっかりと対応している所はありませんでした。

 ちなみに、私自身は前職で管理統括部長として上場プロジェクトを推進し、無事に当時のマザーズ市場(現在のグロース市場に相当)への上場を達成していますが、その時は2.5人のプロジェクトチームで上場を実現しています。(上場時点だけで言うと、管理部門が4人だったので、どれだけミニマムでトライしたかについては、上場経験済ないしは上場準備中の方はよくお分かりになると思います。)

 この前職やこれまで従事してきた企業での経験から、上場するにしても何にしても、所謂バックオフィスでありながらも「攻め」を体現していくためには、中長期的体制を見据え、会社全体を支援し、時には牽引できる部門構築が必要であるとの考えに至ったことから、上記のとおりの意図的に各部門の立ち上げを実施していった次第です。

 だからこそ、管理部門の体制やメンバーのホスピタリティという面では、これまで所属したどの企業に対しても比類ないと自負しています。(無論、1万人規模の企業にいた時の体制は、それとは別の次元にありますが。。)

 現在のコーポレートグループは、私が経験してきた事の集大成とも言える体制となっており、上場企業基準で考えても何ら劣るところが無いどころか、場合によっては上場したての企業よりもしっかりとした体制構築が出来ており、且つスタートアップさながらのアジャイルな組織 文化を有している体制にまで成長しました。

 

世に出回らない”生”の情報を連載形式でお届けします

 上場に纏わる話は、SNSを含めて世の中に色々と出回っています。もちろん、私自身も上場に関する様々な留意点を当然お伝えすることはできますし、スタートアップとしてのエクイティファイナンスやデットファイナンスに関してお伝えすることも可能です。

 しかしながら、まさに現在進行形で企業が成長している中で管理部門を構築中の企業や、上場に向けて体制を構築中の企業といった目線では、参考になる記事はさほど多くないように感じます。

 そこで、真に役立つ管理部門構築の物語について、この場を借りて当社の各分野のエキスパート達が、「どのように各部門を構築したのか?」、「どのような論点/悩み/苦しみがあったのか?」を、各パートに分けて連載記事として公開してみようと思います。

 これは、あるスタートアップ企業における管理部門各担当者の苦しみの物語であり、同時に救済の物語でもあります。

 本連載記事が、皆様にとって少しでも参考になるもの、若しくは共感し得るものなれば幸いです。

 

現在以下の記事を公開しています。(2022年10月19日時点)

第1話 経営企画ディビジョン ゼネラルマネージャー 田村 優介さん

スタートアップの”月次決算”って、どう始める?

 

第2話 経営企画ディビジョン 経理財務チーム マネージャー 前田 泰吾さん

”収益認識基準”の導入までの道筋に迫る

この記事のタイトルとURLをコピーするスタートアップ企業における「ゼロからのバックオフィス構築物語」 https://bs.bell-face.com/2022/10/12/2022101201/
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